2023年11月15日~17日に幕張メッセで開催されました「Inter BEE 2023」にて、弊社TASCAMブースにお立ち寄りいただき誠にありがとうございました。
この記事では今回行いました、放送、ライブサウンド、設備、動画音声/フィールドレコーディングという4つの音響ソリューション展示をご紹介いたします。
発売から1年半が経過したデジタルミキサーTASCAM Sonicviewシリーズは、放送向けに多数出荷しております。会場でもデジタルミキサーをお探しのお客様にTASCAM Sonicviewシリーズに触れていただき、今年度及び来年度以降の様々な案件向けに具体的なご相談を受け、ご案内させていただきました。
今回は、『TASCAM Sonicview 16』を中心に、ポン出しスイッチ『RC-SS150』と連動したSD / USBオーディオレコーダー/プレーヤー『SS-R250N』 、 電源及びクロックのリダンダントに対応したクロックジェネレーター『CG-2000』、CDプレーヤー『CD-6010』といった製品を用いた実際の放送局システムを再現した展示を行い注目を集めました。
16+1フェーダーの『TASCAM Sonicview 16』と、24+1フェーダーの『TASCAM Sonicview 24』をラインナップ。I/Oは共に44in/24 bus outで、『TASCAM Sonicview 16』は16 XLR入力/16 XLR出力でラックマウントが可能です。『TASCAM Sonicview 24』は、24XLR入力/16XLR出力で多チャンネルを使用する際の操作性に優れています。本体背面には、リダンダント接続にも対応するDanteポートを標準装備し、TASCAM Sonicviewと同じHAを搭載した16in/16outのDanteステージボックス『SB-16D』に接続して入出力およびGPIOの拡張が可能。また、2つのインターフェースカードスロットを装備し、32chマルチトラックレコーディング、64ch MADI、64ch Dante、8 AES/EBU、16アナログ出力の各種カードを使用してI/Oの拡張が可能です。2024年度には、STMPE ST2110対応オプションカード発売予定です。
2023年11月にリリースしたTASCAM Sonicview用の最新ファームウェアV1.5により、モニターバスが2系統となり、また、PFLを任意のポートから出力できるようになりました。さらに、マイクロケーション(カフON時に設定された場所のスピーカーをカット)機能を搭載し、通常のラジオスタジオであれば、標準搭載する機能だけで十分にシステム構築が可能になりました。その他、アップデートにより追加された機能について詳しくはこちらをご覧ください。
TASCAM Sonicviewシリーズは、イベントPA、バンケット、ライブハウス、クラブなどにも多数出荷し、お問い合わせも多くいただいております。
ライブサウンドソリューション展示では、『TASCAM Sonicview 24』を中心に、2023年春発売のDanteステージボックス『SB-16D』やiPadによるリモート操作/オフラインエディットに対応したアプリの展示を行いました。また、参考出品(※1)のコンパクトSRスピーカー『VIO X206』+『VIO S115』システムを中心とした4組のdBTechnlogies製スピーカーは、『TASCAM Sonicview 24』にDante接続されたステージボックス『SB-16D』を通じて音を出し、各スピーカーの音質の違いもご体験いただきました。これらのスピーカーはRDNet(※2)に対応し、マネージメントソフト『dBTechnologies AURORA NET』からの制御が可能です。
※1 2023年12月13日より受注開始。詳しくはこちら。
※2 複数のスピーカーをモニタリングしコントロールするためのデータネットワーク。
TASCAM Sonicviewは複数のカラータッチスクリーンを装備。ほとんどの機能が2手以下でたどり着くことができる直観的な操作性は実際に操作いただいたご来場者様から大変ご好評をいただきました。また、コントロールアプリ『TASCAM Sonicview Control』をインストールしたPCやiPadを使用することで画面を拡張することも可能です。
2023年7月リリースのファームウェアV 1.4.1で追加となった内蔵PLAYERのダイレクト再生機能(トラック番号の選択と再生)は、TASCAMらしいと注目を集めました。本機能は、内蔵のUSB/SDプレーヤーの各トラックをユーザーキーを使用してポン出し再生する機能です。その他、アップデートにより追加された機能について詳しくはこちらをご覧ください。
イベント会場のアナウンス卓としてデジタルミキサー『TASCAM Sonicview 16』が使用され、使い勝手の良さをご評価いただきました。
小規模ライブハウスや仮設PA/SRスピーカーソリューションとしてdBTechnologies製スピーカー4組を展示いたしました。発売前の参考出品となったVIO X206+VIO S115スピーカーシステムは、それぞれ価格、サイズ、パワーともにバランスの取れた製品として評価いただきました。さらにVIO X206は、ネジ固定のホーン/ウェーブガイドを交換することで指向角(60°×90°、100°×15°)の変更が可能で1台でポイントソース、ラインアレイになります。サブウーファーとの組み合わせで最大12通りのシステムを組むことが可能です。 また、INGENIA IG4Tのデジタルステアリングにも注目が集まりました。IG4Tは2台をLINK接続することで110×90°(+20°/- 70°)の範囲でカバレッジの変更が可能です。
また、2wayアクティブコアキシャルステージモニター、10インチスピーカー搭載の『FMX 10』と12インチスピーカー搭載の『FMX 12』の2モデルを展示。60°×90°のホーンが備わる同軸ユニット搭載で、『FMX 10』が11.3㎏、『FMX 12』が13.9kgという軽さを実際に持ち上げてご体感いただきました。グリルで覆われた背面はスッキリとしたデザインで映像などに映り込む現場にもおすすめです。
設備音響向けソリューションは、新製品デジタルミキサー、ミキシングアンプを中心に、定番の業務用CDプレーヤーやマトリクスミキサーのお問い合わせを多くいただきました。
『MX-D1606』は、12入力/4出力と60mmのフィジカルフェーダーを搭載した設備用ラックマウントデジタルミキサーです。USBオーディオインターフェース機能を搭載したマトリクスミキサーで、企業・会議室・宴会場・文教向け機材として注目されました。エンジニア以外のユーザーの操作も考慮したフィジカルフェーダーのみというシンプルな前面パネルながら2in/2outのオーディオインターフェースを装備。ドライバーレスでパソコンと接続可能で、近年需要の高まるウェブ会議にも即座に対応が可能となります。
11月に発表の小規模空間向け多機能ミキシングアンプ『MA-BT240』を初展示しました。本製品は、2ライン入力、1マイク/ライン入力、Bluetooth®レシーバーを搭載したミキシングアンプです。ローインピーダンス接続時 120W ×2ch @4Ω/8Ω、ハイインピーダンス接続時 240W ×1ch、100V/70VのClass-Dパワーアンプを搭載。カスケード接続にも対応するラインアウト端子を装備し、既存のシステムに本機を追加することでBluetooth®レシーバーとしても使用可能です。
オプション品としてラックマウントキットを用意。2台使いを想定しラックマウントキット内の連結金具を使用することで19インチラックに並列マウントも可能。会期中は店舗BGMの他、小規模以上の設備案件での提案を行いました。
32ビットフロートレコーダーは、動画音声レコーダーの新たな定番として注目度が高いカテゴリーとなりました。新製品のピンマイクレコーダー『DR-10L Pro』のほか、ポータブルレコーダー『Portacapture X8』と『Portacapture X6』を展示。これらの32ビットフロート録音対応レコーダーは、テレビ、ラジオのロケ収録、音楽ライブ収録、収録音声バックアップなどで導入を検討いただきました。
また、2chのXLR接続のマイクやライン音声をキヤノン株式会社、富士フイルム株式会社、株式会社ニコン各社製のカメラに入力できるカメラ用XLRマイクアダプター『CA-XLR2d』を展示。こちらも比較的簡単に動画の音質を向上させる機器として多くの方にご覧いただきました。
ティアック株式会社が正規輸入代理店を務めるイタリアのスピーカーブランドdBTechnologiesのフラッグシップモデルであるフルスケールラインアレイモジュール『VIO L212』、サブウーファー『VIO S218』の6/8対向システムの体験をいただきました。クリアな音質と迫力の低音が特徴的な本機はライブハウスや音楽イベントにて運用の実績があるモデルです。システムの詳細は、こちらをご覧ください。
■『VIO L212』
3-Wayアクティブスピーカーで、LFユニット2×12”、MFユニット4×6.5”、HFユニット2×1.4”を搭載。Digipro G4™ Class-D 1600Wアンプを2基採用しており、合計で3200W RMS、最大音圧142dBを実現。重量は54.4kg。
■『VIO S218』
アクティブ バスレフレックス サブウーハーで2×18”ユニットを搭載。VIO L212と同様のDigipro™ G4アンプを2基搭載し、3200W RMS、最大SPL 143dBを実現。『VIO L212』『VIO S218』ともにコントロール/マネージメントソフトウェアdBTechnologies AURORA NETを使用した操作が可能です。
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