野鳥録音のすすめ
TASCAM (タスカム)では、野鳥の鳴き声などより高音質で残すべく、ハイレゾで収録ができるICレコーダー『DRシリーズ』を販売するほか、ジャパン・バード・フェスティバルをはじめとするイベントへの出展や野鳥の録音に関するよりよい環境を提供すべく活動を行っております。
お知らせ
ティアックストアにて、リニアPCMレコーダー『DRシリーズ』と活動報告でもご紹介したiZotope社のオーディオリペアソフトウェア『RX 7 Elements』のお得なセットを限定販売いたします。
タイマー録音による誰もいない自然なフィールドレコーディングを実現
ハイレゾで収録ができるICコーダー『DRシリーズ』には、録音の「開始時刻」「終了時刻」の設定と、動作パターンを「1回のみ」「毎日」のいずれかを設定することが可能です。これにより野鳥観察や鉄道の走行音などの録音や定期的なイベントなど、その場に居合わせなくても予約録音や定時録音が行えます。
詳細はこちらタイマー機能による野鳥録音
~仕掛け録音に挑戦~
DR-05-VER3のタイマー録音機能を使い、野鳥録音家の方から教えていただいた仕掛け録音に挑戦してみました。
【注意】
仕掛け録音は、レコーダー本体が濡れるなどの破損および盗難のリスクを伴います。
また、立ち入りが制限されていたり、危険な場所もございますので、自らの責任において、録音をお楽しみください。
野鳥録音家による仕掛け録音のポイント
野鳥音域は、100Hzから10,000Hzと高音域かつ広帯域です。
地域、季節にもよります。
風が強いときには、放置録音は避けたほうが良い。
ハンドヘルドレコーダーでなるべく上手に録音するコツです。
タイマー機能を有効することを忘れずにチェック。
放置する際のセッティング例
防水、防露対策として、機材の本体部を小さいビニール袋で包み、それを化繊の布袋に入れる。さらに加工したプラスチック容器の中に入れ、マイク部だけをプラスチック容器から出して放置。
外部バッテリーを用意
当社 外部バッテリー製品とのペア使いで、毎朝3時~6時のタイマー録音 × 3回分(3日間)の放置録音の検証を実施。
録音レポート
野鳥録音家の教えのもと、実際に弊社スタッフによって録音を実施いたしました。
今回の録音ターゲット:ホトトギス
空の2LペットボトルにDR-05のマイク部分が出るよう加工して仕掛け用のカプセルをつくりました。
DR-05を2台用意し、低域カットフィルターをオン(120Hz)とオフの2パターンで録音しました。
その他の設定は リミッター:ON、入力レベル:最大という共通設定です。
また、後から試聴がしやすいように16bit/44.1kHzに設定。
タイマー録音は、朝3時30分~6時に設定し、前日に仕掛けてその翌日回収するという方法です。
※タイマー録音設定は、すべての設定が完了し、設置する際に設定してください。
日中に比べて日常的なノイズが少なく、野鳥がよく鳴く時間帯という有利な状況で録音したことにより、うまく録音できたと思っています。
また、録音された音源を実際に聴くまで、何が録れているかはわからないというワクワクする感じが理解できました。
ただ、このような長時間にわたる録音は、どこに何が録音されているかはまったくわからないため、すべての内容を聞いて確認するのは大変です。
そのようなときには、やはりパソコンを使って波形を見ながら大きなところなど部分的に聴くというような作業が必要になります。
当社で無料配布しているTASCAM Hi-Res EDITORというソフトは、波形編集をすることもできますので、ぜひお試しくださいい。
https://tascam.com/jp/product/hi-res_editor/top
鳥は警戒心が強いため、生身で近づくことはできないので、今回のような仕掛け録音は、非常に面白いと思いました。
尚、知らない場所にうかつに入ると危険ですので、日中は仕掛け場所を探すような活動に使うのがよいと思います。
今回、設定を変えた2台の音源およびRX 7 Elements使用してノイズを除去した音源を本ページに公開いたしましたので、ぜひご試聴ください。
Isotope社 RX 7 Elements を使って音源の加工に挑戦してみます。
RX 7 Elementsでは、余計なノイズなどを除去し、対象の音をよりクリアにしてくれるソフトウェアです。
対象の音源を、RX 7 Elementsで開きます。 青色が音声の波形、オレンジ色が声紋表示となり、青色の波形に合わせて表示されているオレンジの声紋が野鳥の鳴き声となります。
フィールドレコーディングの場合、虫の声など目的以外の音も入ってしまいます。
今回は、声紋表示の高い部分と低い部分を強引にカットしてみましたので、加工前後の音源をぜひ聴き比べてみてください。
野鳥録音に有利な条件を事前に教えていただいたことで、いままで経験したことがない録音ができました。 個人的には満足していますが、よく聴いてみると自動車の音など余計な音も含まれていました。
レコーダーの集音力にも驚かされましたが、いい設置場所を探すところから録音は始まっているのだと感じ、録音の奥深さに気づかされました。
パソコンを使って整っていく音にも感動しましたが、ノイズ交じりの元の音源も生々しく捨てがたかったりもします。
不思議なことに、自分で録音してきた音源には、なにかしら愛着のようなものを感じています。
これからも、野鳥録音家の皆様からご指導いただきながら、実体験をもとに製品改良に努めてまいりたいと思います。
ウグイスと仲間たち:DR-05V3、44kHz、リミッターオン、録音レベル最大 ウグイスの谷渡り:DR-05V3、96kHz、リミッターオン、録音レベル最大
コハクチョウの鳴き声を録る~島根県安来市~
新しい32bitフロート録音対応ポータブルレコーダー『Portacapture X6』で、島根県安来市にてコハクチョウの鳴き声を録音。『フィールド』アプリのダイナミクスプリセット『野鳥』の設定で収録されました。生き生きとしたコハクチョウの声を楽しみください。
ガンマイクとパラボラ集音器でカルガモ録音
32bitフロート録音対応ポータブルレコーダー『Portacapture X8』を使用し、多チャンネルのフィールドレコーディングに挑戦しました。レコーダー内蔵マイク、ショットガンマイク、パラボラ集音器を使った録音、それぞれの組み合わせの違いを聴き比べいただけます。
Portacapture X8で三番瀬の野鳥を録る
32bitフロート録音に対応したTASCAMハンドヘルドレコーダーのフラッグシップモデル『Portacapture X8』を使用し、ふなばし三番瀬海浜公園にて野鳥録音に挑戦しました。ハマシギ、ミヤコドリなどの臨場感のある鳴き声をお楽しみいただけます。
三番瀬での録音レポートはこちら(ティアックストアブログ)