2010年にリリースされ、今年10周年を迎える人気のゲーム「ニーア」シリーズ。なかでも2017年にリリースされた『ニーア オートマタ』は、世界累計出荷・ダウンロード販売本数が400万本を突破しています。
未だに根強い人気を誇る『ニーア オートマタ』のトークイベントが2019年秋に札幌、東京、福岡、京都の4都市で開催されました。
イベントはプロデューサーの齊藤陽介さん、ディレクターのヨコオタロウさんをメインに、各会場『ニーア オートマタ』に縁が深いゲストを招いて、会場限定のぶっちゃけトークが繰り広げられました。
また各会場には、スクウェア・エニックス様がプロデュースする話題のアイドルグループ『GEMS COMPANY』のメンバーも出演。
各会場とも『ニーア オートマタ』、『GEMS COMPANY』それぞれのファンが詰めかけ大いに盛り上がりました。
弊社では、各会場において、TASCAM、dB Technologies両ブランドを用いた音響システムでご協力させていただきました。
各現場でのシステムをレポートいたします。
第一弾となる札幌会場ではゲストにコンポーザーの岡部啓一さんを迎えました。
『ニーア オートマタ』の世界を彩る音楽を高品質でお客様にお届けするために、 トークイベントでの設置・撤収の簡便さと、音源を高音質でリスニングできるポータブルPAシステム『dBTechnologies ES 503』をご使用いただきました。
運営スタッフからは簡単に設置、操作ができた上、お客様からも「ニーアの幻想的なBGMがすごくキレイだった」と音質についてご好評をいただきました。
また『GEMS COMPANY』城乃柚希さんはバーチャルキャストで登場。
バーチャルキャストにも使い勝手のよいUSBオーディオインターフェース『MiNiSTUDIO CREATOR US-42(以下MiNiSTUDIO)』にコンデンサーマイク『TM-80』を2本接続し、齊藤さんやヨコオさんなど登壇者の声とご来場頂いたお客様の声を同時に城乃さんに送り、城乃さんの声は『MiNiSTUDIO』経由で、別に用意したパワードスピーカーで会場のお客様に流しました。
東京会場より弊社スタッフが現場でオペレーションを担当しました。『GEMS COMPANY』メンバーの声をより高音質でお客様にお届けするだけでなく、トークイベントの登壇者の声を高音質でバーチャルキャストに送るため、システムを全面的に見直しました。
ミキシングコンソールには新製品『Model 16』を使用。システムの肝となる『GEMS COMPANY』の声の送受信にはダイレクトモニターをオフにした『MiNiSTUDIO』をセッティングしました。
『Model 16』に接続した登壇者の声はAUX1からMiNiSTUDIOの1chに入力し、『GEMS COMPANY』のメンバーへ音声を送り、メンバーからの声は『MiNiSTUDIO』のラインアウトから『Model 16』へ接続しました。
会場のお客様の声援や拍手をバーチャルキャストに送るため、コンデンサーマイク『TASCAM TM-80』を『Model 16』に接続し、こちらはメインスピーカーには音声を送らずに『MiNiSTUDIO』のみに信号を送りました。
バーチャルイベントを始めゲーム実況イベントなどイベント会場外から出演するイベントも増える中、MiNiSTUDIOのダイレクトモニターをオフにする機能によって、とても簡単に、そして高音質で音声ループがないシステムを構築することが可能です。
この日のゲストは『ニーア オートマタ』の世界観を彩るアーティストの幸田和磨さんと『GEMS COMPANY』からは赤羽ユキノさんが登場。特に幸田さんが即興で描かれた赤羽さんのイラストは短時間で描かれたとは思えない、素晴らしいアートでした。
ミニイベント第3段となる福岡ではサイバーコネクトツー様の大会議室で行われました。
東京のシステムをそのまま使用したこともあり、設営から本番、撤収まで極めてスムースにイベントを運営することができました。 東京会場との相違点は来場者のガヤ音声をコンデンサーマイク『TM-80』から『Model 16』を経由せずダイレクトに『MiNiSTUDIO』に接続しました。これにより更にセッティングを簡略化させることができました。
サイバーコネクトツーの松山さんが司会を担当され、プロデューサーの齊藤さんとディレクターのヨコオさんとの丁々発止のやり取りは札幌、東京に負けずとも劣らない大爆笑の渦でした。『GEMS COMPANY』の星菜日向夏さんは九州出身ということもあり、ご当地トークも大変盛り上がりました。『Model 16』と『MiNiSTUDIO』を駆使しした通話システムはバーチャルキャスト経由でもクリアでストレスがない通話システムを構築することができました。
またイベント前日に行われたCEDEC KYUSYUの齊藤さんによる基調講演でも、バーチャルキャストを使用するということで、『MiNiSTUDIO』を併用しました。
会場のPAと別室から参加する星菜日向夏さんとの通信を明瞭にすることが目的でしたが、急遽の使用にも関わらず、クリアでストレスがない通信システムを構築することができました。
ミニイベント最終日は京都コンピュータ学院様の大ホールで行われました。この日は250名以上と最も来場者が多いイベントとなりました。
ホールに常設されている常設のミキサーやスピーカーシステムにバーチャルキャストと『MiNiSTUDIO』を組み合わせましたが、ここでも『MiNiSTUDIO』のダイレクトモニターをオフにできる機能が役に立ちました。
この日は弊社スタッフが音響の他、バーチャルキャスト周りのオペレーションも担当しました。バーチャルキャストのダイレクトビューモードをOBSから映像出力し、音声は『MiNiSTUDIO』経由でミキサーに接続、ミキサーからはAUX経由した登壇者の音声を『MiNiSTUDIO』につなぐことで、非常にシンプルにシステムを構築をすることができました。またバーチャルキャストへは『MiNiSTUDIO』の空きチャンネルに接続したマイクから弊社スタッフが場内の様子を伝え、キュー出しを行いました。
『MiNiSTUDIO』のON AIRボタンは各チャンネルのレベルを変えずに、マスターミュートとして機能するため、演者の音声の送出に大いに役立ちました。
なによりこの日は、齊藤さん、ヨコオさん『GEMS COMPANY』の奈日袖ねねさんに加えて、シニアゲームデザイナーの田浦貴久さん、声優/モデルの初美メアリさん、コメディアンのインコさんとイベントのラストを飾るにふさわしい非常に豪華な出演者となりました。
VTuberなどバーチャルキャラクターを絡めたトークや店頭イベントにおいて活用できる音響システムの例です。
配信用USBインターフェース『MiNiSTUDIOシリーズ』をハブに、VIVEやOculusなどのVR機器を使ってバーチャルキャラクターを操作可能な「バーチャルキャスト」と組み合わせた例です。
リアル出演者の声をAUXの1系統からバーチャルキャストへ音声を送るため、MiNiSTUDIOのフォン入力に接続します。
その際、MiNiSTUDIOをTALKINGモードにすることで、パソコン音のループバックを防ぎ、DIRECT MONITORをオフにすることで、MiNiSTUDIOとModel16間の音がループしてハウリングを起こすことを防ぎます。 またMiNiSTUDIOの空いたチャンネルに会場のお客様の声を集音したマイクを接続すれば、メインミキサーのModel16のAUXを潰さずに、会場の音だけをバーチャルキャストに送ることが可能です。
このセッティングではリアル出演者とバーチャルキャラクターの相互の音声をクリアーに、ハウリングやループを起こすことなく送受信することができます。
MiNiSTUDIOは一般的なDAWソフトや配信ソフトの他、通話アプリでも使用できるため、このセッティングを応用すれば、VTuberイベントのみならず、通話アプリを用いたカンファレンスイベントの双方向通話や、ゲーム実況イベントなど、様々な運用に対応します。
製品名 | 備考 |
USBオーディオインターフェース MiNiSTUDIO CREATOR US-42 |
Talkingモードを使用 DIRECT MONITOR : OFF |
16トラックライブレコーディングミキサー Model 16 |
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グースネックコンデンサーマイクロホン TM-95GN |
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コンデンサーマイクロホン TM-80 |
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パワーディストリビューター AV-P250S |
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電源ケーブル AC-1800L |
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ポータブルPAシステム dBTechnologies : ES 503 |
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マイクロホンケーブル KLOTZ : TITANIUMシリーズ |
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ゲーミングヘッドセット KOSS : GMR-540-ISO |
『NieR:Automata』 https://www.jp.square-enix.com/nierautomata/
『GEMS COMPANY』 https://gemscompany.jp/
『TSUKUMO』 https://shop.tsukumo.co.jp/
『バーチャルキャスト』 https://virtualcast.jp/
『サイバーコネクトツー』 http://www.cc2.co.jp/
『京都コンピュータ学院』 https://www.kcg.ac.jp/