インタビュー・レビュー
ミュージシャン・村田隆行さん 「THE CHOPPERS REVOLUTION 制作環境インタビュー」

US-2x2 と VL-S3BT を活用してのアルバム制作

ベーシストとして精力的に活動されている村田隆行さんには、多くのTASCAM製品をお使いいただいております。ご自身のバンドであるTHE CHOPPERS REVOLUTION のニューアルバムにおいてオーディオインターフェース US-2x2 をお使いいただいたとのことで、どのような環境でニューアルバムを制作されたのか、インタビューさせて頂くことが出来ました。
ニューアルバムリリース後の 2016年5月下旬、ティアック多摩本社にあるオーディオルームにてインタビューさせて頂きましたので、その模様をお伝えします。

US-2x2

レコーディングスタジオと自宅を活用したアルバム制作

TEAC:今日はお越しいただきましてありがとうございます。ニューアルバムをリリースされたそうですね。

村田さん(以下敬称略):これです!US-2x2 で録音した音をそのまま使ってます!

US-2x2

アーティスト:THE CHOPPERS REVOLUTION
タイトル:「3B」
発売日:2016/04/06
料金:TKCA-74358 ¥3,000+税

TEAC:大変嬉しいです、ありがとうございます。

村田:ひとつお願いがあるんですが、、、、このオーディオルームのシステム(ESOTERIC+TANNOY Kingdom Royal)で聞いてみてもいいですか?

TEAC:もちろん!このシステムはすごいですよ。帰れなくなりますよ(笑)

~以下アルバムを聞きながら会話が進みます。~

TEAC:このアルバム、制作期間としてはどれくらいかかっているんですか?

村田:全部で 2 週間くらいですね。

TEAC:すごく短いですね!

村田:そうなんです、すごい短時間で仕上げました。年末くらいから曲の準備を始めたんですが、鳴瀬さんがカシオペアでものすごく忙しくて。IKUO さんも色々忙しかったので、今年の 1 月頃に予定を合わせて一気に制作作業をしました。

TEAC:作曲やアレンジはそれぞれのメンバーさんが行ったのでしょうか?

村田:そうです。それぞれ曲書いて、アレンジして。その方法がこのバンドは結構合ってるみたいで。ベース 3人なのでベースが 3 パートあるんですけど、僕と IKUO さんの場合だと、まず 3 人分弾いちゃうんです。それをパラデータ(各トラックが独立したオーディオデータ)にして他のメンバーに渡して、各々のパートを弾きなおしてもらうっていう方法で楽曲制作を進めました。鳴瀬さんとドラムとキーボードはスタジオで録って、あとは持って帰って録音したんです。IKUO さんと僕は家で録音したんです。かかった時間が少ないというよりは、時間がない中で宅録を駆使して仕上げた感じですね。

TEAC:DAW は何をお使いですか?

村田:US-2x2 Macなので ProToolsです。音源はReasonです。オーディオインターフェースがUS-2x2です。前は他のインターフェースを使っていたんですけど、機能とかはあまり必要なかったのでUS-2x2に変えました。

TEAC:US-2x2 の方が使いやすいですか?

村田:不安になるくらい使いやすいです。(笑)これだけでいいんだよね?っていうくらいシンプル。US-2x2 だと使う時に悩まなくていいです。曲のアイディアが沸いた時に、セットアップとか大変だとアイディアがなくなっちゃうんですよね。シンプルで使いやすいので、作曲ではすごく助かってます。

TEAC:それはコンセプトが伝わったようで嬉しいです。入出力数は十分でしょうか?

村田:部屋で録音するのって結局ベースと、たまにキーボードくらいなので、2 入力で十分ですね。そもそも、制作環境のコンセプトが「シンプル」なんですよ。VL-S3BT を選んだ理由もそこにあって。
前はもっと大きいスピーカー使ってたんですけど、結局部屋だと大きい音で鳴らせないんですよね。かと言ってヘッドホンで制作していると耳が疲れてきて、音が分らなくなっちゃうんです。スピーカー鳴らすのは大切だなと思って、小さくて音のいいスピーカーを探していたんです。

制作環境に必要なのは、「加工されていない音」

TEAC:音質的にはいかがでしたでしょうか?

村田:前使っていたインターフェースにくらべて、いい意味で音量感がないんです。それは音が小さいという意味ではなくて、音が色づけされていない感じです。出力側も同じ感じの音ですね。プレーヤーって制作中はいい音で聞きたい訳じゃなくて、演奏した音をそのまま聞きたいんです。で、どこが良かったか、悪かったか。それが聞きたいんですよね。TASCAM さんの製品は音がそのままですよね。そのまま聞くことができれば、音量感ってそんなに重要じゃないんですよ。

TEAC:後から音量感はコントロールできますからね。

US-2x2

村田:そうなんです。音量感よりも、自分の聞きたいレンジが聞けるかどうかと、自分がちゃんと演奏できているか確認できる方が大事。でも、自分で買える値段の製品だと「加工された音」になっていることが多くて困ってました。そういう「加工された音」の機材でレコーディングやプリプロをすると、いざスタジオでミキシングの時に、「え?」ってなることが多いんです。

TEAC:予定と違う音が出ててくる、思ってた音で録音できてなかった、ということですね。

村田:そうなんですよ。この US-2x2 とVL-S3BT の環境で録音した音はそういうことが無くて、ストレスなく制作を進められました。全然問題ない音です。

TEAC:接続する時にエフェクターとか他のプリアンプは使っているんですか?

村田:それが、、、、なにもつないでいないんです。ベースに Avaron のプリアンプとか DI を使う人は多いと思いますけど、僕なんにもつながないんです。必要ですかね?(笑)

TEAC:Avaron 使えば Avaron の音になりますので、Avaron の音が好きなら必要だと思いますよ(笑)

村田:そういうことですよね。US-2x2につないでみてこの音が好きだったんで、本当に何も繋いでないです。ちょうど今流れてるこの曲は僕の音良く聞こえるんで聞いてみてください。

~8曲目 Travels を大音量で試聴~

TEAC:いい音で録れてますね(笑)

村田:US-2x2でしょ?(笑)突き詰めるところ、大事なのは機材の種類ではなくて、欲しい音のコンセプトだと思うんですよ。それを表現するには US-2x2 で十分だった、っていう感じですね。そういえば、この PEAK ランプって、あまり気にしなくても大丈夫じゃないですか?

TEAC:実はこのランプ、初心者の方が使いやすいように比較的低めのレベル(-1dBFS)から点灯するように設定されているんです

村田:やっぱりそうですよね。最初はランプを気にしていたんですが、途中からランプついてもすぐ歪まないなと思って、音聞きながらレベル合わせしていました。逆についてるくらいの方が音がいい感じでした。

TEAC:業務用機器の OVER ランプとは動作が異なりますので、音聞いて大丈夫でしたら大丈夫だと思います。

VL-S3BT の置き方

村田:帰る前にもうひとつお願いがあるんですけど、聞いて頂けますか?

TEAC:お応えできる事であれば(苦笑)

村田:この部屋で VL-S3BTを聞いてみたいんです。VL-S3BT を机の上にケースみたいなのを置いてその上に置いてるんですけど、前に聞いた時はもっと低音出てた気がするんです。この部屋で聞いても同じなのかなと思って。

TEAC:お応えできそうなのでやってみましょうか。

~オーディオボードの上に VL-S3BT をセッティング~

村田:じゃあこの音源で。Bluetooth でいきますか?

TEAC:そうですね、せっかくですので。(苦笑)

~視聴~

村田:全然違いますね~!やっぱりもっと低音出るんだ、このスピーカー。置き方ですね。

TEAC:おそらく、VL-S3BT を置いているケースが悪い影響を与えているんじゃないかと思います。スピーカ ーは動かないように置く方が良いので、まず大事なのは置いた場所が動かない、重い事。あとはスピーカーがその置いた場所にきちんと接地して安定している事です。オーディオ用のインシュレーターを入れるともっとしっかりした音になりますよ。

村田:なるほど~!このオーディオルームでもう少し音楽を聴きたいところですけど、今日は帰ってスピーカーのセッティングをやってみます!

TEAC:オーディオルームお楽しみいただけたようで何よりです。ありがとうございました。

DP-24SD

村田 隆行さん

十代の頃よりR&B、FUNK、FUSION、ROCKなどの音楽に憧れギターを始めるがベースに転向。NYのギタリスト・HiramBullockとのセッションをきっかけに上京。鳴瀬喜博・IKUO・村田、3人のベーシストによるユニット「The Choppers Revolution」を結成し、2枚のフル・アルバムとライブDVDを発表。 小比類巻かほるや日野皓正、吉田仁美、高橋みなみ、ベーシスト・日野JINO賢二、SAX奏者・小林香織、トランペット奏者・村田千紘、シンガー・RIKIMARUなど、ベース・プレイだけではなく、アーティスト・プロデュース、楽曲提供や編曲、トラック制作も行っている。
そして自身のリーダー・ライブやセッション活動も定期的に行っており、いろいろなジャンルのミュージシャンとのコラボレーションも行っている。様々な音楽に対応する柔軟なベースプレイ、かつ全面に出てパフォーマンスも出来る多彩なベースプレイヤーである。

オフィシャルホームページ
http://takayukimurata.com

SHARE