~FR-AV2による映像制作現場でのタイムコード活用例~
マルチカメラ、マルチマイク、そしてシーンやテイクの数だけ動画や音声の素材を扱うことになる撮影・編集においては、タイムコード(TC)による映像と音声の同期が、データ管理や編集作業の効率化に直結します。 ここでは、タイムコードジェネレーター搭載の32ビットフロート録音対応2chレコーダー『FR-AV2』のタイムコード機能を中心に、基本的な活用方法をご紹介します。複数のカメラやレコーダーを駆使した、編集効率を最大化した実践例も紹介します。
『FR-AV2』は、タイムコードジェネレーターとTC入出力を備え、有線での同期やワイヤレスでの同期など様々な接続が可能です。
カメラとの有線接続によるLTC同期
TC端子のないカメラでも、『FR-AV2』のTC OUT端子とカメラのマイク入力端子を3.5mmステレオミニケーブルで接続すれば、動画ファイルの音声トラックにLTC(音声信号として録音・再生されるタイムコード)とマイクからの音声を記録できます
スマートフォンとのUSB接続によるLTC同期
『FR-AV2』とスマートフォンをUSB接続することで、スマートフォンで撮影した動画ファイルの音声トラックにLTCとマイクからの音声を記録できます。
※USB接続でタイムコードを動画アプリに送信する場合は、TC OUT を TC IN に 3.5mm ステレオミニケーブルで接続します。その上で、1ch をタイムコード入力(Ext In)、2ch をマイク入力として使用します。
ワイヤレスで行うLTCジャムシンク同期
外部タイムコード機器からLTCを受けてジャムシンク(自走させること)が可能です。この場合、いったん外部機器のTC OUTと『FR-AV2』のTC INを接続してタイムコードを同期させたら、ケーブルを抜いても同期済みのTCが自走します。
複数の『FR-AV2』を用いた場合も、この方法でマスターとなる機体からスレーブとなる機体へタイムコードを渡して自走させることが出来ます。
カメラとの有線接続によるLTC同期
オプションのBluetooth®アダプター『AK-BT2』を使用することでAtomos UltraSyncBlueからワイヤレスでタイムコードを受信できます。この場合、『FR-AV2』で収録した音声ファイルにメタデータとしてタイムコードが記録されます。
『Portacaptureシリーズ』や『DR-10L Pro』も、このTC同期方法に対応しています(『AK-BT1』を使用)。
タイムコードにより、マルチカメラ/マイクの全てのデータの時系列を揃える『段済み』の作業が効率的に
TC同期を使用したマルチカメラ、マルチ音声収録例
2024年12月某日、バンドジャーナル誌との連動企画で「吹奏楽の録音」をテーマに収録が行われました。吹奏楽部員による演奏をはじめ、部員や顧問へのインタビューや演奏音源の空気録音など多数の機材、多くの収録シーンに及ぶ撮影となりました。
編集では、膨大な映像・音声データの「画音合わせ」が最初の課題に。ここで威力を発揮したのが、タイムコードジェネレーターを搭載したレコーダー『FR-AV2』です。TC同期機能を活用することで、複数カメラ・マイクのデータを正確に同期させ、「段積み」作業をスムーズに進行できました。
<タイムコード同期を使うメリット>
TC同期の詳細や段積み方法は、下記の動画でご紹介しています。
32ビットフロートとDUAL ADCで実現する広ダイナミックレンジ録音
現場での音割れ・音量差を気にせず安心して収録可能。
タイムコードジェネレーター内蔵
TCのIN/OUTに対応。TC端子のないカメラとのTC同期や外部からTCを受けてジャムシンクも可能。Bluetooth®アダプター経由でATOMOSからTC受信も可能。
スマートフォンでも高音質動画収録
USB経由でTC信号(Lチャンネル)と音声(Rチャンネル)を同時にスマートフォン動画に記録。
リモートアプリ対応(AK-BT2装着時)
モバイル端末でFA-AV2、DR-10L Proなどを5台まで同時操作や監視が可能
ワイヤレスモニタリングに対応(AK-BT2装着時)
Bluetooth®イヤホン等で無線で音声モニタリングが可能
映像・音声の同期にお悩みの方は、ぜひ『FR-AV2』の導入をご検討ください。