2024年2月22日(木)から25日(日)にかけて、パシフィコ横浜で開催されたカメラと写真映像のワールドプレミアショー「CP+ (シーピープラス) 2024」にティアック TASCAMとして出展し、動画の音声収録向けの製品を出品しました。音割れしない録音が可能なレコーダーや、XLR接続の定番マイクで収音した音声をカメラの動画に記録できるマイクアダプターなど主なソリューションや製品をご紹介します。
新製品『DR-10L Pro』は、前身モデルの『DR-10L』の小型なサイズ感とシンプルな操作性はそのままに、32ビットフロート録音に対応したピンマイクレコーダーです。人物の声を音割れなく確実に収録することに特化した本製品は、インタビューや対談、Vlogなどの収録を行われている方から注目を集めました。
ブースには『DR-10L Pro』をご使用されているお客様も多くお立ち寄りいただきました。『DR-10L Pro』を話者に装着して32ビットフロート形式で録音しておけば、音割れや入力レベル設定を気にせずに済むのでワンオペの現場でも安心して映像収録に集中できるといったご感想や、街歩きや乗り物での収録など移動しながらトークを録音するといった場面でも、途中でレコーダーの設置状況や設定を気にかけることなくクリアに声を収録できるなどのご感想をいただきました。
今回の展示ではモバイルアプリ『DR-10L Pro CONNECT』による複数台の同時リモートコントロール(※)の実演を行いました。モバイルアプリにより『DR-10L Pro』を最大5台までリモートで一括/個別録音・停止の操作が可能なほか、録音の各種設定、レベルメーターや波形のリアルタイム監視も行うことができます。実際にアプリの操作をお試しいただいたお客様からは、一括リモート操作ができる点や、ユーザーインターフェースのわかりやすさが、音声にあまり時間をさけないワンオペの現場では非常に有用とご評価いただきました。
また『DR-10L Pro』とAtomos UltraSync BLUE経由で、対応カメラ(Nikon Z 8)とのワイヤレスタイムコード同期(※)の実演も行いました。Nikon Z 9やZ f ユーザーの方だけでなく、新たにUltraSync BLUEの対応カメラに加わったFUJIFILM GFX100IIやX-H2/X-H2Sをお持ちのお客様からも同期の設定方法や『DR-10L Pro』を使ったワイヤレスタイムコード同期導入のご相談を多くいただきました。
※別売りのBluetooth®アダプター『AK-BT1』が必要
タッチパネルと内蔵録音アプリによる直感的な操作や、煩わしい入力レベル設定も不要で簡単に音割れしない32ビットフロート録音が可能なポータブルレコーダー『Portacapture X6』、『Portacapture X8』は、動画音声録音用のレコーダーとしてプロアマ問わず多くの方から関心が寄せられました。
音楽のライブコンサートのほか、ジェット機の飛行など、大音量かつチャンスが限られ入力レベル設定の難しいシーンの動画収録を想定されている方も多く、そのようなシーンでも内蔵の録音アプリやプリセットで簡単に音割れなく高音質ステレオ録音をすることができる『Portacaptureシリーズ』の有用性をご紹介しました。
『Portacaptureシリーズ』はマルチトラックの音声収録に加えてミキサー機能やUSBオーディオインターフェース機能も備えているため、音楽収録、トークイベントや会議、ポッドキャストの収録から配信にも対応可能です。これらをコンパクトな機材で実現できることも好評いただいております。
『Portacaptureシリーズ』はオプションのBluetooth®アダプター『AK-BT1』を装着し、モバイルアプリ『Portacapture Control』を使用することで、スマートフォン画面に『Portacapture X8』と同等のユーザーインターフェースを表示させリモートでの操作が可能になります。この機能は特にワンオペで動画収録をしている方や、音楽ライブを収録している方など、設置したレコーダーを都度確認に行けない状況が多い方に大きなメリットとなります。
また『Portacaptureシリーズ』もAtomos UltraSync BLUE経由で対応カメラとのワイヤレスTC同期が可能(※)ですので、写真のように『DR-10L Pro』と『Portacaptureシリーズ』と対応カメラをTC同期させて収録することもできます。
※別売りのBluetooth®アダプター『AK-BT1』が必要
キヤノン、富士フイルム、ニコンと共同開発によるミラーレスカメラ対応XLRマイクアダプター『CA-XLR2d』は、2chのXLR入力とマイクプリアンプを搭載し、プロユースのショットガンマイク等で収音した音声をカメラにデジタル伝送できる、カメラ用のオーディオインターフェースともいえる製品です。
2024年2月にアナログ接続用キットの動作確認カメラにOM SYSTEMのOM-1 Mark IIが追加されました。またFUJIFILMキットもGFX100 IIを追加するなど動作確認済みカメラのラインナップが追加されており、各社の対応カメラを所有されているお客様からのお問い合わせを多数いただきました。動作確認カメラの最新情報はこちらをご覧ください。
映画やテレビなど映像制作業界で定番のガンマイクであるゼンハイザーのMKH416やMKE600などを所有されており、それらを使用して画音の同期作業なしでカメラの動画音声をアップグレードしたい、XLRマイク入力を拡張したいといった具体的なご相談を多くいただきました。手軽にXLR接続のマイクを使って動画音声収録できる点だけでなく、長距離にわたってケーブルを引き回してもノイズが乗りにくいXLR ケーブルによるバランス接続が可能なため、長尺ケーブルを使ってカメラから離れた場所(話者のそばなど)へのガンマイク設置や、ハンドマイクを使っての収録など、音声収録のクオリティーを大きく左右する「マイキング」の自由度を上げられるメリットについてもご紹介しました。
インタビューなどでは一般的ですが、オンカメラに設置したガンマイクと、ワイヤレスマイクを使って収録することも可能です。XLR入力だけでなく、TRS入力にも対応する2chのコンボジャック入力を使った実例を展示しました。
今回は動画の再生ソリューションとしてTASCAMの業務用メディアプレーヤーの展示も行いました。2024年1月に発表したブルーレイ/DVD/CD/SDカード/USBメモリ対応プレーヤー『BD-MP1MKII』をはじめ、4K UHD対応マルチメディアプレイヤー『BD-MP4K』などを出品しました。
また、マルチメディアプレイヤーを使用して『Portacaptureシリーズ』による蒸気機関車や野鳥、楽器演奏の収録音源などのサンプル音源動画をご試聴いただききました。
展示したサンプル音源動画はTASCAMウェブサイト内「動画の音声収録 特設サイト」に掲載しておりますので是非ご覧下さい。
会場でご案内しました、YouTubeチャンネル「タスカム録音部」では、プロの音声エンジニアをお招きしての収録方法解説など、動画音声収録に役立つコンテンツを発信しています。
是非、ご視聴・チャンネル登録をお願いいたします。
オンラインイベントでは「Vlogの音声クオリティーを上げたい!」、「室内で人の声をクリアに録るには?」、「音割れなく音楽ライブを収録したい!」、「音割れ対策をしつつ、高音質でカメラに直接録音する方法」というテーマで4回にわたって、各シチュエーションでのお悩みをTASCAM製品で解決する事例をご紹介するウェビナーを開催し多数のご参加をいただきました。 アーカイブはこちらをご覧ください。
『録音体験ワークショップ』は、ビギナーからプロまで幅広い層の方向けに動画音声の品質向上を支援するイベントです。TASCAM製品についてのご相談、弊社スタッフがアシストしながらティアック本社内スタジオルームでの録音体験ができます。(場所:ティアック本社)
ティアックの公式オンラインストア「ティアックストア」にてCP+特集として動画音声収録機材の特設ページを開設しております。