導入事例
映画「TAP -THE LAST SHOW-」、「相棒-劇場版-IV- 首都クライシス 人質は50万人!特命係 最後の決断」ロケーション収録レポート

 

「相棒-劇場版-IV- 首都クライシス 人質は50万人!特命係 最後の決断」(2017/2/11公開、配給:東映)及び「TAP -THE LAST SHOW-」(2017/6/17公開、配給:東映)での音声収録にHS-P82及びRC-F82が使用されました。収録現場を取材させていただき、録音技師の舛森強さんにお話を伺いました。

 

~HS-P82はこれ1台でどんなシーンにも対応できるレコーダですね~

 

「相棒-劇場版-IV- 首都クライシス 人質は50万人!特命係 最後の決断」の収録風景
東京大泉撮影所内のスタジオでの収録現場
特命係の部屋

この日は特命係の部屋でのシーンの撮影でした。
写真の奥はお馴染みの特命係の部屋のセットになっていて、右京さんと冠城さんお二人でのシーンの撮影が行われています。本番直前まではスタッフも忙しく動きまわっており雑然としていますが、ディレクターさんの「本番行きます!」の声で水を打ったような静けさに。一瞬にして緊張感が高まります。

HS-P82を操作する舛森さん。右には台本があり、シーン、セリフなどを確認しながら収録を行う。

 

舛森さん(以下敬称略):タイムコードは朝一、昼一にカメラの実時間に合わせます。POWER OFF GENをオンにしておいてジャムシンクで走らせます。ポストプロ時にマスターのタイムコード以外に、収録した時のタイムコードが必要になってくる場合が結構あるので、これをサブに走らせたりします。トラック違いなど、ままあるので現場でとったタイムコードで確認したくなる場合があります。
HS-P82の2ミックスは映像のガイド音声としてカメラへ送られています。HS-P82はミキサーを内蔵していて、外部ミキサー無しで2ミックスが出せて音声を送ることができるのは便利ですね。

* POWER OFF GEN機能
HS-P82はPOWER OFF GEN機能を搭載。本体のタイムコードジェネレーターが走行中に電源を切った場合、電源を切った後も、タイムコードジェネレーターが走り続ける機能。休憩時、セット入れ替え時などバッテリーの消費を避けるため、HS-P82の電源を切っても朝一番にスタートさせたタイムコードを止めることなく自走させることができる。

舛森:CFは8Gを使用しています。あまり溜めこまないで1日1日取り込んで日付で分けておきます。スケジュールがタイトなので、その日録ったものをどんどん次の工程に回して行きます。
録った音は整音しなおしてから渡します。今回は映画なのでサラウンドを意識して、どこにどの音を定位されるべきか、なども考えながら整音します。

収録中のHS-P82

 

舛森:HS-P82はマイクゲインがかなり上げられるので、ワイヤレスマイクのゲインを他の人は60, 70まで上げるのですが、45, 50位にしぼって使用します。これによってマイクの方でぶつかる音をほとんど無くすことができ、どなりなどに無茶苦茶強くなります。Mic -20設定があるのも大助かりしています。これがあるため、ワイヤレスで使おうがガンマイクで使おうがほとんどトリムの位置を動かさなくて、いいレベルで録れるのでとても使い勝手が良いです。ローカットは無条件で入れます。通常80Hzを入れています。音質的にも全く問題ありません。

 

「TAP -THE LASTSHOW-」の収録風景
「TAP -THE LASTSHOW-」 車中のシーンの収録。HS-P82はトランクに格納されています。

 

舛森:車での撮影では前に役者さんが乗るため、車中に設置することが出来なかったのでトランクに乗せて収録しました。この時は6チャンネルで収録しました。役者さんがそれぞれピンマイクを付けてワイヤレスで飛ばして車中のセリフを録っています。回しっ放しにしてあとでミックスダウンします。
収録チャンネルは1チャンネルからシーンによって様々ですが、8チャンネルあれば足りますね。
HS-P82はこれ1台でどんなシーンにも対応できるレコーダですね。

 

~このリモートは最高ですよ~

舛森氏はHS-P82用フェーダーユニットRC-F82も使用されています。こちらについても伺ってみました。

 

舛森:このリモートは最高ですよ。
ファンクションキーがアサイナブルで便利です。場合によってはフェーダーユニットのみで全ての操作が完結してしまいます。通常つまみでトリム、フェーダーでレベルを操作しています。トリムはレベルを決めたら動かないように固定しています。トリム以外にもいくつか固定していますが、安心感が違いますね。フェーダー操作感も他社さんだとタイムラグがあったりするのですが、それが無く、操作と聴感上がストレートに合うのでストレスが溜まらない。

また、Lモニ、Rモニで振り分けたい時など簡単に設定できてモニターできる。今回はフィルムなので使用していませんが、テレビの場合はリターンをディレクターさんへ返したりしています。

トリムはウレタンを加工して固定
「TAP -THE LAST SHOW-」収録時の舛森さんのカート。カートは1989年LAにロケに行った際に購入したものだそう。

舛森:今日のシーンではHS-P82とMacはUSB接続しています。収録の合間に時間があると収録したものをPro Toolsにすぐに取り込んでしまえるように。ディレクターさんの「あそことあそこはつなげられる?」の要望に「こんな感じですか?」などすぐに応えられるようにしています。また「さっき録ったものを流して」など、収録したものを流しながら録ることも結構あります。HS-P82はUSB接続ですぐにPro Toolsに取り込めるのが良いですね。今回ダンスシーンでは音楽を流しながら録って編集して、まだそれを流すなどを行いました。

 

舛森:今日は電源が取れるのでACアダプターを使用していますが、リチウムイオンバッテリーを使用することが多いですね。サブでACは必ずツッコみます。

 

取材後、特命係の部屋などのセットを見学させていただいた際に、ガヤの収録に話が及びました。
「ガヤはガンマイクだとスポットが強調されてしまう。もっと広く録りたいのだが、DR-07MKII, DR-05を同軸に置いて録ったものは意外に良かった」とハンディレコーダーもお褒めの言葉を頂きました。

映画『TAP -THE LAST SHOW-』 大ヒット上映中!! (2017年6月末現在)
ぜひ劇場に足を運んでHS-P82で収録された音を体験してください。

 

プロフィール

 

舛森強さん
代表作

  • TV朝日系ドラマ 「相棒」シリーズ
  • 映画 「王妃の館」
  • 相棒 劇場版 絶体 絶命!42.195km 東京ビッグシティマラソン
  • 相棒 劇場版II 警視庁占拠!  特命係の一番長い夜
  • 相棒 劇場版III 巨大密室!特命 係 絶海の孤島へ
  • 相棒 劇場版IV 首都クライシ ス 人質は50万人!特命係 最後の決断

 

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