大ヒット曲『帝国少女』をはじめ、おしゃれでアダルトなサウンドで人気のボカロP『R Sound Design』さんは、複数のモニタースピーカーを普段の作曲でも使い分けているとのこと。
そんな『R Sound Design』さんにVL-S3BT MIKUについてお話を伺いました。
普段の作曲におけるモニター環境について教えてください。
スピーカー:YAMAHA HS8、EDIROL(Roland) MA-15D
ヘッドホン:audio-technica ATH-A900X、Pioneer HDJ-1500
作曲においてモニタースピーカーで重視する点を教えてください。
制作環境が大掛かりな防音設備のない自宅兼スタジオのため、それほど大きな音は出せない前提で各帯域がしっかりとフラットに鳴るものを選ぶようにしています。また近年は邦楽洋楽に限らず低域の処理が重要となるような曲調が流行しているため、特に低域のモニタリング性能を重視しています。
VL-S3BT MIKUの感想を教えてください。
今回MIKUモデルを使用したのですが、デザインやカラーにしっかりキャラクター性がありつつ落ち着きもあり、質素な僕のデスクにも意外なほどマッチしていました。作りは小振りながらも堅牢性のある素材が使われており適度な重量のため安定感があります。
音の第一印象としては中低域~中域がとても良く鳴っているなと感じました。3インチウーハーサイズのスピーカーを使用したのは初めてでしたが音の軽さを感じさせず、特にベースやボーカルの帯域はワンサイズ上のウーハーを持つスピーカーに負けないくらいしっかりした鳴りだと思います。サイズがコンパクトな分リスニング時にスピーカー本体を顔の高さより下に置く場合が多いと思いますが、傾斜や角度をつけてツイーター部分を正しく自分の耳の位置に向ければ高域も十分に聴き取れます。背面のバスレフによりバスドラムなどの低音もサイズに比して聴き取りやすいと思います。
また小音量でも帯域バランスがほとんど崩れず、逆に隣の部屋に気を遣うくらいの大きさまで音量を上げても破綻なく音源を再生できました。Bluetooth機能も付いているためリスニング用途としては音質、使い勝手共に満足のいく品質なのではないでしょうか。
DTM等でのモニター用途としては特に左右の定位感という面ではヘッドホンに頼る必要があるものの、これまで挙げた特徴のように十分なモニター性能があるのであまり作業スペースを確保できない方や小振りで中低域の鳴りのいいサブモニターを探している方にとってこの製品は最適なのではないかと感じました。
VL-S3BT MIKUについて評価できるポイントを教えてください。
素材の堅牢性、小型とは思えない中低域の鳴り、Bluetooth機能の利便性が個人的に高評価ポイントでした。リスニング用はもちろんモニターとしても十分使用可能なレベルの音質だと思います。
特にモニターとして使用する場合は傾斜を調整できるスタンドを使用するなど設置を工夫し、ツイーターをしっかり自分の耳に向けることで高域まで綺麗にモニタリングができるようになり、このスピーカーの性能を全て引き出せると思います。
ちなみにボリュームノブや電源スイッチはスピーカー背面についているのですが、有線接続かBluetooth接続のどちらかでしか音を鳴らしていないときは前面にあるBluetooth機能のオン/オフスイッチが簡易ミュートスイッチ代わりになるので便利です。
ありがとうございました。
R Sound Design
バンド活動を経て、単身で楽曲制作を行う男性アーティスト。
主に動画サイトを中心に作品を発表しており自身による歌唱、ギター演奏、DJ出演、動画制作、各種デザイン等にも精力的に取り組んでいる。
YouTube登録者数は50,000人を超え、動画サイト累計再生回数は1,500万再生を達成。メジャーレーベルへの楽曲提供や全国各地での音楽イベント出演などの実績を重ねている。
代表作:「帝国少女」「flos」など。
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オフィシャルサイト:https://r-sd.net/
通常モデルのお求めはティアックストアへ
2ウェイパワードモニタースピーカー
VL-S3BT