インタビュー・レビュー, 導入事例
株式会社パスティムナン様:DA-6400dp & IF-MA64/EX導入インタビュー

2018年8月25月(土) なんばHatchにおいて~SHAKIN' THE HOUSE~『The Faith Mass Choir Gospel Concert』が開催されました。本コンサートでは、64chデジタルマルチトラックレコーダーDA-6400dpとMADIインターフェースカードであるIF-MA64/EXが使用されました。 ステージではChoirに30本以上ものマイクを使用し、ステージ - PA卓間で使用された回線は、なんと62chにもおよぶ。 ロックやバラードテイストのゴスペルミュージックはまさに圧巻でした。

この度、プロデューサーを担当された株式会社パスティムナンの佐々木さんを始めスタッフの皆様にお話しを伺うことできました。佐々木さんはマルチトラックレコーディングに数多くのご実績を持たれ、過去と今のマルチトラックレコーディング事情についても語っていただきました。

DA-6400dpをご使用いただいた背景

ティアック:今回DA-6400を導入されたきっかけを教えて頂けないでしょうか。

佐々木さん(以下敬称略):きっかけは、デジタルでのマルチトラックレコーディングをしたくて、昔はそれこそTASCAM DA-88やALESIS HD24を使ってこともありますし、ハードウェア録音機としてそれらがあることまでは知っていました。それに代わるものとして、Pro Toolsに簡単にデータ移行できるものとして何か良いものはないかと探していました。DA-6400のことは前から知っていたし、チキンジョージにDA-6400が導入されたことも知ったことで、チキンジョージの正木氏に相談し、今回、試しに使ってみたいと思ったことがきっかけです。

ティアック:以前TASCAM DA-88をお使いいただいていたということですが、マルチトラックレコーディング機がDA-6400のように1Uサイズになったことで、どのような印象を受けましたでしょうか?

佐々木:我々は完全に仮設屋さんなので、運搬が楽! TASCAM DA-88使用当時は20Uのラックとかに入れていました。30分経ったらテープ全部換えてなんて作業もしていたので、今回のDA-6400は録りっぱなしでOK。

大西さん(F.O.H担当※1、以下敬称略):発売してすぐくらいにはDA-6400の話はしていましたね。

佐々木:これね、(大西さんから)教えてもらったんです。

大西:こんな簡単に録れるんだったら、これ買ったら?と勧めたんです。

佐々木:そう、発売当時は買ったらって言われて、良いっすよ! って返事して、後で値段見て、(ある意味)良いっすよって(笑) 大西さん買いません?借りてあげても良いですよ。なんて話をしていました(笑)

佐々木:チャンネル数の比較的多いライブレコーディングが仕事として多いこともありますし、後で編集できたらと思うことが多々あります。チャンネルをグループ毎にして節約することもできますが、後でどうしてもバランス調整ができなかったりしますから、マルチトラックで録る必要があります。

ライブレコーディング事情について

ティアック:ライブレコーディング事情についてお伺いしたのですが、ライブでのマルチトラックレコーディングは増えているのでしょうか?

佐々木:増えているというか、むしろ我々は増やしたいと思っているくらいです。今の時代ProToolsは簡単に手に入りますよね。

ティアック:ProToolsなどのDAWが簡単に手に入る時代ですが、あえてハードウェアのDA-6400に魅力を感じたところはどのようなところだったのでしょうか?

佐々木:いや本当にコンパクトなところ!しかも、多チャンネルに対応できる。あと、録音データの伝送が早いというところとか...。

大西:Pro ToolsだとPCの状態にもよるので、そういう部分では専用ハードウェアというところに信頼性が感じられて安心できますね。

佐々木:それです!(笑)

大西:安心できるし、RECボタンを押してからSTARTボタンを押すだけで録音が開始され扱いやすい、そういうところは良いところだと思います。

佐々木:2台以上録音機を同時に録音するとクロックがずれることもありますけど。

ティアック:V2.10で2台以上を接続したカスケード運転にも対応しました。

佐々木:試してみたいですね。今回は48kHzで録音しましたが、だいたいの収録は32chを超えるようなことが多いので、96kHz録音ではやってみたいです。会場によっては32chで収めてしまおうという場合もあります。

ティアック:同梱しているSSD 240GBでは、48kHz/24bitsで64chを録る場合、おおよそ7時間程度録音が可能です。この録音時間についてはいかがでしょうか?

佐々木:7時間くらいあれば問題ないですね。フェスではないので、今回のコンサートのような場合ですと十分ですね。それ以上の長さは録音データを聞くのが大変そうですね(笑)

大西:フェスだと一日中やっていることもありますね。

佐々木:そうですね。確かにフェスだと7時間・8時間。ただ、逆にフェスだと演奏の切れ目が絶対にあるので、その間に記録メディアの入れ替えはできます。また録音は2台体制で録音開始時間をずらして行うことがあります。録り切ったら記録メディアを入れ替えますが、片側は録音を続けてくれているといった状態で運転することがあります。

ティアック:SSD 480GBもご用意しておりますので、用途によってご検討頂けますと幸いです。

対応しているインターフェイスについて

ティアック:MADIカードの他にもマルチトラック規格のカードを取り揃えておりますので、接続先に合わせてお選びいただけます。

佐々木:MADIもDanteも対応している。録音もボタン一つで可能。 ・・・気が付きました、それがすごい!(笑)

大西:最初DA-6400を知ったときは、ProToolsのバックアップとしての役割を担うために生まれてきたとどこかに書いてあったと思いますが、もう録音としてはDA-6400をメインに回しても良いと感じます。

ティアック:大変嬉しいお言葉です。

録音データ移行について

清水さん(F.B担当※2、以下敬称略):録音されたデータは、専用のエディター等で吸い上げるようなことをしないといけないのでしょうか?

ティアック:いいえ、同梱されているUSBケーブルでSSDケース(TASCAM AK-CC25)をMac/Windows等のPCに接続して頂ければ、wavデータとしてデータ移行が可能です。

清水:簡単そうですね(笑)

佐々木:まだやったことないけどね(笑) 今聞いただけでできそうな気がするもん(笑)

大西:いや、たぶんできると思う(笑)
※ DA-6400で録音されたファイルはBWF対応なので録音された時間の位置でPro Toolsに取り込め、USB3.0に対応しているので高速でデータ転送が可能です。

 

※1 F.O.H:Front of Houseの略、メインPAミキシングエンジニア
※2 F.B:Fold Backの略、モニターミキシングエンジニア

 

佐々木さんと音響スタッフの皆様

左から、見先さん(ステージアシスタント)、清水さん、佐々木さん、大西さん、大森さん(ステージアシスタント)

 

プロフィール

佐々木勇人
株式会社パスティムナン代表取締役

1986年頃より 大阪・梅田BANANA HALL等にて音響修行
1989年 (有)ゼットサウンド入社「THE BOOM」モニター、「ZELDA」ハウスオペレート等従事
1995年 パスティムナン創立「米倉利紀」「Nokko」「角松敏生」等モニターオペレート等従事
「杉田二郎」「ばんばひろふみ」等舞台監督業務・コンサート制作業務も始める。
2010年 株式会社パスティムナン設立現在に至る。

 

大西弘雅

1982年 梅田キャンディホールにてPAエンジニアとしてのキャリアスタート。
1986年 梅田、心斎橋、堺等のライブハウスで音響管理。
1991年 (有)ゼットサウンド入社、ウルフルズのハウスエンジニア、和田アキ子のモニターエンジニア等を担当。
1999年 フリーのエンジニアとして独立、ライブハウスの音響顧問、ゴスペルコンサート、フラメンコ公演、コンサートツアー等のエンジニアとして活動中。

 

清水宏光

 

リリース情報

DVD

The FAITH MASS CHOIR なんばHATCHゴスペルコンサート2018

4,000円(税込) 発売中
ご購入はThe Faith Mass Choir Offcial Websiteからお申し込み頂けます。
HP:https://faith-gospel.com/

 

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