2024年12月16日(月)に早稲田大学にて開催された「第24回1ビット研究会」にてTASCAMマスターレコーダー / AD/DAコンバーター『DA-3000SD』と『TASCAM Hi-Res Editor』に関連するテーマ発表への参加と機器展示を行いました。
テーマ発表
「WSDフォーマットとVC21-WSDの現況」
山崎芳男(早稲田大学 名誉教授)
宮本貴史(ティアック株式会社)、森本祥行(星和電機株式会社)
本テーマの中でマスターレコーダー『DA-3000』および波形編集ソフトウエア『TASCAM Hi-Res Editor』へのWDSフォーマットの組み込みや、『DA-3000』とパラメトリックスピーカーを活用した高速道路での音声注意喚起システムの取り組みが紹介され、TASCAMも登壇しました。
高速道路での音声注意喚起システムにおけるソリューションとして、『DA-3000』から1-bit信号で音声を出力し、鋭い指向性を持たせることができるパラメトリックスピーカーから音声を出力するシステムが検討されており、発表が行われました。
パラメトリックスピーカーの駆動方法は、超音波にMDSB変調をかける方法を採用しており、より高い周波数の音声信号の方が有利となるため、1-bit信号 WSD 11.2MHzが試験的に採用。パラメトリックスピーカーを平面に複数個並べ、パラメトリック・アレイを構成することで鋭い指向性の実現について解説。
本システムを使った音声再生デモでは、スピーカーが向けられた狭いポイントのみで音声は聞くことができ、少しでもポイントからずれると音声が全く聴こえない環境を実現し、体験もできるものでした。
1-bit信号と言えば、原音の密度感や空気感をリアルに再現するハイレゾ音源としてDSDフォーマットが有名ですが、この様な応用方法に高い注目が集まりました。
発表会場内では2024年8月に発売を開始した『DA-3000』の後継機『DA-3000SD』および2025年1月15日にAppleシリコン搭載のMacに対応したDSD/PCMのハイレゾファイル編集ソフトウェア『TASCAM Hi-Re Editor』の新バージョンV1.10の展示、音源試聴も行い、多くの方にお立ち寄りいただき、盛況でした。