origami PRODUCTIONSに所属し、再始動したOvallの活動だけでなく、様々なアーティストのプロデュースやサポート、トラックメーカーとして活動中のプロデューサー/ギタリストの関口シンゴさんですが、KLOTZケーブルをご使用いただいていおります。今回KLOTZケーブルの魅力についてインタビューしました。
ティアック:KLOTZケーブルを使ってみた感想をお聞かせください。
関口シンゴ:取り回しがめちゃくちゃいいです!今はJoe BonamassaモデルとPROARTISTの2本を使っていて、メインにJoe Bonamassaモデルを使っています。2016年の夏から、ずっとこれを使ってますね。ケーブルはいっぱい持ってるんですが、KLOTZはやっぱり音抜けが一番良いです。今まで色んなケーブルを使ってきて、どれも音抜けの良いものを使ってきたんですけど、ちょっとキンキンしちゃってたんですよね。でもKLOTZはそういうのが全然なくて。音のハイの出方が一番よかったです。
ティアック:今まで色々なケーブルを試してきたんですか?
関口シンゴ:かなり試してきました。音抜けや分離感が良いものもあったんですが、取り回しが悪かったり、重いものもあったり、悩んでいました。KLOTZは全然ノイズがのらないし、音抜けは全然負けてないし、取り回しが最高なんです。これは重要です。ケーブルに変な癖がつくと、変なカーブができて足で避けたりしないといけないんですよ。KLOTZはそういうのが全くないので気に入っています。他のケーブルにはなかなかないと思います。めちゃめちゃ使いやすいですし、ゴールドプラグが良いです。
ティアック:Joe Bonamassaのシグネチャーモデルはいかがでしたか?
関口シンゴ:最初は個人的にJoe Bonamassaが好きなのでJoe Bonamassaモデルを使い始めたんですけど、良い意味でそういう「シグネチャーモデルだから」っていう意識を持たないで使っちゃってます。音では、シグネチャーモデルだからというカラーが付いている感じは全然ないので、すごく使いやすいです。
ティアック:関口さんがケーブルにこだわり始めたのはいつごろからですか?
関口シンゴ:Ovallでしっかりやり始めるようになって、同じ環境で同じメンバーでやっていくと、機材面で「こうしていこうかな」みたいなところに目がいくようになり、そこからこだわり始めました。
ティアック:ギタリストは音の変化を求めるために、アンプを変えよう、エフェクターを変えよう、ギターを変えよう、など、機材にこだわると思います。一通りアンプ、エフェクターをそろえた後、その次にくるのが「ケーブルを変えよう」という発想だと思います。ギタリストにとってケーブルを変えることの良さなどありますか?
関口シンゴ:まず自分のギターそのものを、どういう音を出したいかっていうのをまず決めてからエフェクターを決めていくことが多いです。やっぱりケーブルは音決めの定点になるものだから、そこを決めてからエフェクターとか選んだほうが本当は良いと思います。本当はまずギターをアンプに直でつなげてからギターを決めるのと一緒で、「じゃあギターはこれ使います」、「アンプはこれを使います」、最後に「ケーブルはどれを使おうか」っていうところで自分の音の好みというか、自分がこういう音を出したいっていうのが決まった上で、エフェクターで色を付けていくっていうことだと思うんですよね。だからケーブルは本当に大事な下地だと思うし、そこがあまり良くないとエフェクターも真価を発揮できないと思います。
ティアック:そうですよね。音作りの軸となる定点が必要になってきますよね。そこでケーブルが重要になるわけですね。
関口シンゴ:そうですよね。基盤と言ってもいいと思います。一時期ジャズをやっていた頃は、割とアンプ直で弾いていたんです。セッションとかも、エフェクターは持っていけないからアンプ直でやって、どれだけ良い音を出せるかっていうところで演奏していました。そういう経験を一度してみると、どれほどケーブルが大切かっていうのがわかると思うんですよね。例えばちょっとハイが抜けないケーブルを使うだけで、どれだけ弾いても音が抜けてこないんですね。そのもどかしさっていうのも、今ではすごく良い経験になっています。さっき言ったみたいに音のレンジが広すぎるとキンキンして、上が痛いなとか、オーディオライクすぎてギターっぽくないな、とか。「じゃあどこがバランスが良いんだろう」みたいなことを考え出すんですよ。そういうのを一回経験すると、自分の音に対して、「あ、自分はこういう音が好きなんだな」というのがはっきりすると思います。
ティアック:そのような音作りのお話はギタリストにとっては良い刺激になると思います。
関口シンゴ:ケーブルは絶対大事ですよ!そんなに替えないですし、ケーブルは1本決めて買っておけばいい。ケーブルは消耗品ではあるけど、大切に使えば長持ちするし。レコーディングとか、いろいろな現場が増えてきたら選択肢は増えてくと思うんですけど、基本的にはシールドを現場によって変えるっていうことはそんなにないと思うんで。自分に合ったやつをまず見つけるということが大事だと思います。
ティアック:ジャズをやっているとギターからアンプへ直で音を出すこと多いですし、如実に自分のギターの音、自分の表現力が出ちゃいますもんね。
関口シンゴ:ニュアンスがどれだけ出せるかっていうところになると思うから、ちゃんとしたものを1本持っておくことはお勧めです。たぶん2本あったらどっちが好きか言えると思うんですよ。これとこれを同じ環境で弾き比べてみて、「こっちの方が良いかな」っていうのがあると思うんですよ。ただなかなか弾き比べる機会がないから、「どれ使っても同じでしょ」ってなっちゃうんだけど、でも実際ケーブルを弾き比べると「こっちのほうが自分には合ってるな」っていうのが絶対あると思うから、一回ちょっとその手間をやってみて、一回決まっちゃえば自分の音ってわかると思います。
ティアック:自分の音の方向性が決まる感じですね。
関口シンゴ:そうですね。そこを決めたうえで、エフェクターもやるといいんじゃないかなと思います。
プロフィール
関口シンゴ
ギタリスト、コンポーザー、プロデューサー。 ジャズ、ソウル、ロック、ポップスなどを独自のセンスで解釈した音作りが世界中から賞賛される。 プロデューサー、ギタリストとしてChara、秦基博、矢野顕子、柴咲コウ、藤原さくら、渡辺シュンスケ (Schroeder-Headz)、Azumi、YOSHIKA、カコイミク、BENI、あいみょん、Kie Katagi (jizue)、Wouter Hamel、Shing02、福原美穂、SOUR、ヤセイ・コレクティブ、さかいゆう、Hiro-a-key、Monicaなどをサポート。 また、docomo (カンヌ国際広告祭で3部門入賞)、資生堂、リクルート、東急プラザ、文部科学省、みつばち保険、MITSUBISHI、Van Houten、GIBSON、BESS、ハピネットなどのCMやJ-WAVEのジングル楽曲制作など各方面で活躍。また、CHMUS、PATRICK、ORIGINAL GRAINなどのアパレルブランドの雑誌やパンフレットなどメディアにも登場。