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村田隆行さん 『SERIES 208i』インタビュー

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ベーシスト、作曲家、アレンジャーとして多方面で活躍されている村田隆行さんは、以前より作曲やレコーディングにTASCAMのオーディオインターフェース『US-2x2』をご愛用いただいておりましたが、今回新たに『SERIES 208i』を導入していただきましたので、作曲時のシステムやオーディオインターフェースに求めること、導入の経緯についてお伺いしました。

使用機材

SERIES 208iSERIES 208i20 IN/8 OUT USB オーディオ//MIDI インターフェース

 

ミュージシャン・村田隆行さん 「THE CHOPPERS REVOLUTION 制作環境インタビュー」はこちら
https://tascam.jp/jp/magazines/detail/44

 

村田さんが普段作曲に使用されているシステムについて教えてください。

村田隆行さん(以下敬称略) : 基本的にPro ToolsとReasonを使用しています。
MIXまでは自分でやる事が多いので、直接Pro Tools上で作曲とレコーディングを行い、そこからラフMIX〜MIXを行い、エンジニアさんに自分のイメージのままのファイルを渡す、というやり方をしています。

村田さんがレコーディングをする際に重要視されていることを教えてください。またベース録音について録り方へのこだわりがあれば教えてください。

村田 : 重要視、という事で言いますと、僕の場合は曲作りからレコーディングまでの流れをあまり段階で分けたく無いので(アイディアを忘れない様にしたいという意味で)、上記の回答の様に、録音したものはエンジニアさんに渡して、そのまま作品に使えるものにしたいと考えています。
ベースの録音に関しては、プリアンプやDIはNeve系の特性を持つものが好きなので、なるべくそれらを見つけては選んで使っていますが、まだまだ取っ替え引っ替えしています。
シールドは曲や楽器の雰囲気によってそれぞれ特性の違うものを使ったり、ベース本体も自分が主役の時のものと、そうではないアンサンブルのためのものなど、役割によっていろいろ取っ替え引っ替えしています。
ただ、本格的に自宅録音の環境を整えている方から考えると、僕の場合は本当に簡易的なものだと思います。
僕がエンジニアを選べる場合に必ずと言って良いほどお願いしている人がいまして、彼とはもう20年以上のお付き合いなので、僕の好みを僕以上に分かってくれています(笑)。その彼にファイルを渡して、ベースそのものであったり、作成したトラックの音質向上なども任せているところがあるので、僕自身のシステムはとても簡易的です。

ベーシストの目線からオーディオインターフェースに求めるポイントを教えてください。

村田 : ベーシストの目線ですと、ベースの音をエンジニアさん、アレンジャーさんに送った後、音が加工されても負けない、ある程度厚みのあるしっかりした音質で残す事が重要ではないかと思っています。
僕がNeve系のプリアンプと言っているのもそういった理由です。あとはTASCAMさんのインターフェースを長く使用させていただいているのも、素直な色付けのない音、という部分で信頼して使わせていただいています。
なので、個人的には、素直な音質のシンプルなインターフェース、それに良いプリアンプがあると良いかなぁと思っています。

作曲者の目線からオーディオインターフェースに求めるポイントを教えてください。

村田 : 僕の場合は、上記でも言っている様にPro Tools上で作曲しながら同時に録音しているので、音そのもののイメージからインスピレーションを受ける意味でも音質はすごく重要ですので、やはり録音時には余計な色付けが無い方が有難いと感じます。
その後、自分でもMIX作業を行う事があるので感じるのですが、インターフェースなどの音質に色があると邪魔な事が多くて、それを取り除く作業をしなければいけないのが面倒ですし、やはり純粋な音質では無くなるので、その先の作業にも影響が出てしまいます。
なので、個人的にはあまりメーカーの特性が強く無い素直な音質が残せるものを選んでいます。

今回SEIRIES 208iを導入いただいた経緯やご使用の用途を教えてください。(楽曲制作/レコーディング/練習/ライブ録音など)

村田 : 実は、それまでもTASCAMさんのインターフェースを長く使用させていただいていました。数年前にもうちょっと違う、価格的にも倍以上する様なインターフェースに替えようと考えていたのですが、すごくお世話になっているプロデューサーの方も、その頃同時に宅録環境を変えようとしているというお話しを聞いて、いろいろ情報交換をしていました。そんな中でその方はご自宅に気になるインターフェースを借りて来て、徹底的に聴き比べをされていて。笑
その中で「村田!TASCAM良いぜ!」という話しになりまして笑、一気に原点回帰でSERIES 208iを選ばせていただきました。

series 208i『SERIES 208i』
 

SERIES 208iの感想や評価できるポイントも教えてください。

村田 : 周りくどく説明してしまうのですが(笑)、TASCAMさんの製品は音響屋さんからの信頼を受けているメーカーさんという印象が強いと個人的にも思っていて、それは各機種の音そのものに変な色付けがないからだと思っています。
TASCAMさんの製品には素直な音質、という部分においてかなりの信頼を置いています。
話しを戻すと、いろいろチェックしてみて、価格帯や機能のシンプルさなどを考えて、SERIES 208iが僕にとってすごく使い勝手が良いと思い愛用させていただいてます。
この価格帯でWORDクロックのIN/OUTがあるのも凄いと思います。

series 208iご自宅にセットアップされた『SERIES 208i』
 

SERIES 208i内蔵のDSPミキサー、エフェクトは使用しましたか。その音質、使い心地などはいかがでしょうか?

村田 : 実は、付属のエフェクトにも興味を持っていまして、それでSERIES 208iを選んだというところもありました。
コンプ、リバーブが素直で僕好みです。

 

SERIES 208i使用音源

村田隆行First Solo Album
『THE SMILING MUSIC』

http://www.inpartmaint.com/site/32338/

YouTube

 

Apple Music Streaming
https://music.apple.com/jp/album/the-smiling-music/1575355380

 

プロフィール

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村田隆行

十代の頃よりR&B、FUNK、FUSION、ROCKなどの音楽に憧れギターを始めるがベースに転向。NYのギタリスト・HiramBullockとのセッションをきっかけに上京。
鳴瀬喜博・IKUO・村田、3人のベーシストによるユニット「THE CHOPPERS REVOLUTION」を結成し、キングレコード、徳間JAPANより2枚のフル・アルバムとライブDVDを発表。

小比類巻かほる、日野皓正、高橋みなみ、梁邦彦、KIYO☆SEN、今市隆二(三代目JSB)などジャンルにとらわれないLive~Recordingのセッションワーク、ベーシスト・日野JINO賢二、SAX奏者・小林香織、トランペット奏者・村田千紘、吉田仁美、久我陽子、アニメ「ツキウタ。」などベース・プレイだけではなく、アーティスト・プロデュースや編曲・トラック制作、楽曲提供も行っている。

2021年、IKUOとのツインベース・ユニット「I.T.R」の1stアルバム、自身初のソロ・アルバム「The Smiling Music」をMzes Recordzから発表。

またLarry Graham、Chuck Rainey、Marcus Miller、Henrick Linderなどワールドクラスのベーシストとの共演歴も持つ。

オフィシャルHP
http://takayukimurata.com

 

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