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カメラマン・岸本康さん 「DR-701DはSN比も良く、潜在的なノイズが無いという点でも業務用ビデオカメラと同等以上の録音が可能です。」

インタビュー

岸本 康さん

 


岸本 康さんインタビュー

『DR-701D』のサンプル動画は、普段からドキュメンタリーなどの映像作品を多く制作されている、Ufer! Art Documentaryの岸本 康さんが手掛けています。サンプル動画の実際の撮影から編集まで、お使いいただいた『DR-701D』についてインタビューにお応えいただきました。

 

TEAC:今回のサンプル動画の制作では、動画の被写体としてのみではなく、実際の音声収録に『DR-701D』を使用していただきました。簡単にシステムを教えていただけますか?

岸本さん(以下敬称略):『DR-701D』の大きな特長の一つは、HDMI接続することでタイムコードが乗った同期がカメラとできる事なので、PanasonicのDMC-GH4と組み合わせて使う様子をSONYのハンドヘルドPMW-200で撮影しました。音声は全て『DR-701D』で収録したものを使っています。PMW-200に乗せている『DR-701D』は、RODEのNTG5というステレオマイクと内蔵マイクの両方で録音しました。PMW-200は、BNC接続でタイムコード同期を行っています。

TEAC:普段、撮影時の音声収録に関してはどのようなことに気を付けていますか?

岸本:とにかくきれいな音を録る、ということです。ノイズや、不要な音を収録時にできるだけ取除く事を意識しています。例えば室内でエアコンの音がインタビューのバックに入っているだけでとても耳障りに聞こえることがありますが、それを編集段階で取り除くのには何倍もの労力が必要になったりします。最近は収録後の音源のノイズを取り除くソフトもあり、性能は高くなっていますがやはり限界があって、最初からきれいな音が収録できることがベストです。

TEAC:『DR-701D』で録音した印象はいかがでしたか?

岸本:『DR-701D』はSN比も良く、潜在的なノイズが無いという点でも業務用ビデオカメラと同等以上の録音が可能です。また、内蔵マイクで録音した印象は、素直な音色で、映像作品で使いやすいものだと思いました。例えば、オンリーで環境音だけ録っておこうと思う時は、内蔵マイクでの収録で充分ではないかと思います。

TEAC:『DR-701D』は様々な特長を持っていますが、今回の撮影を通してどのようなメリットがあると感じられましたか?

岸本:やはりHDMI接続での録音開始/停止の同期です。下位モデルのDR-70Dでは、何カットか録っているうちにRECボタンを押し忘れてしまったり、止めた筈がREC状態だったりした事がありましたが、今回のように多くのカットを録る現場でも同時スタートができる事は、集中力を本来の目的である映像収録に使えると思います。

TEAC:今後、『DR-701D』をどのような現場に活用したいかなど、展望があればお願いします。

岸本:映像の中で無音に近い表現というのがありますが、実際にはどこかの場所の映像であれば無音という状態は無いですし、何かしら音がしています。例えば美術館の展示室は静かですが、どのくらいのサイズの部屋なのかとか、場の雰囲気を人は音からも感じます。またどこかの街角でも、朝と昼と夜は完全に音が違います。それを『DR-701D』で録音したいです。映像はNGがはっきりしていますが、音声は何回も聞かないと分らない事があったり、何回も聞いていると分らなくなったりする事もあるのでOKを判断するのは難しいですが、確実にきれいな音を録るための機材として『DR-701D』の用途は広いと思います。

 

プロフィール

岸本 康
1961年 京都生れ。大学卒業後、メーカーで6年間勤務。1992年京都で現代美術のギャラリーを開始すると同時に現代芸術を被写体とする映像制作を始める。徐々に映像制作に重点が移り現在に至る。
現在Ufer! Art Documentary主宰者として芸術の記録映像制作、現代美術の映像作品制作の技術サポート等を行う。映像制作の専門誌「月刊ビデオサロン」で制作や機材に関わる事を連載中。著書に「ビデオグラファーの制作術」(玄光社)

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